若林さん

今日は大きく分けて二つお話させていただきたいことがあります。論点といたしましては、 ガワは自分の博論、学術論文というメデイアと一連のインタビューの目的についてとアン コ部分、スマートシティに寄せる嫌疑とその責任のとり方になります、これは自己紹介の あとにご説明します。

最初に一つだけ若林さんと議論するチャンスそうそうないと思うので、あくまで個人的な 研究のためにという目的で録音をご承諾させていただけませんかというお願いをした一方 でこう行ったお時間が最も価値として大事だと理解しております。実はこれからお話する 内容とも関連するのですが、この後の議論によっては活用する可能性がございます。もち ろんその時は追加のご承諾・編集、適切なクレジットおよび報酬の考え方も相談させてい ただければと思います。いかがでしょうか?

僕の自己紹介を兼ねて関連する今までの取り組みをご紹介させてください。

<海市見せる> <リキッドデモクラシー見せる>

さて戻ってですが、先ほどガワとアンコの話をしましたが、この一時帰国中、日本の色々 な方に関連するプロジェクトのご紹介と質問を投げかけさせいただいて、その応答をまと めるという取り組みをしています。今回若林さんに貴重なお時間いただけましたが、それ 以外の方は以下の方と話をしようと思っております。

まずガワの話を相談させていただければと思います。最初は英文での博論はどうせまとめ るのでそれはそれで進めるとして、ではそれを日本語に単純に直してもつまらないので、 どういったメディアがいいかなくらいな程度で考えていたんです。

でも頭でわかってた、MITでも研究されております論文そのものの改革、提出されたらほ とんど死蔵状態、スチュアートブランドなんかは墓標とまで言われたりします。これは納 得するところがありまして、本業でありますプログラムを日々書いておりますと、gitを 通じて生き物のように開発していいくのが常なので、そういったものをメディアとして、 どう編纂していくかを考えるようになりました。文のエディテイングは素人ですが、プロ グラム開発での仕様書とメンテ、建築設計での統合に関わる手法など広義の意味でのキュ レーションはやらせていただく機会ありました。その上で、長い時間存続して定期的にアッ プデートするコンテンツを一つ作って(子供もいるんですが)責任、というか一緒に成長 したいみたいな希望が湧いたんです。それを例えば日本語でやってみたらいいかなと思い ました。

今のガワの話で、レベルが低いところでは日本語も大変不便でございまして、僭越ながら エディティングのご知見拝借させていただければと思います。

今のがガワの話です。私の取り組んでいる分野でいうと集合知、アプリケーション・ドメ インでは都市計画となるのですが、アカデミアの論文がすでに引用を元にした集合知メディ アであるように、自分の博論といえどもみなさんの声を編集した物と考えております。

さて餡子の部分についてです、工学部で都市というと十中八九スマートシティの話になり ますが、べたないいかがですと形骸化、肌感覚でいうと我田引水している感が否めなくて、 そもそもここでいうスマートネスはどういった意味があるのかを考えるようになりました。

例えば、都市のアメニティの中で収入多様性がある場所はどこだという研究で、各お店の 入っている収入の分散をマッピングしたプロジェクトなんかが、隣のグループで発表され てたりました。その中で実はアメリカの中でラーメン屋が特出して貧富の差を受け入れる お店ですとか言われて、普段あまり意識しないのですが、ちょっと嬉しくなったりするん です。でも冷静になるとso whatで、インサイトとしては面白いんですが、実際の計画に 自分がラーメン屋をしない限り役に立たないと思うのです。 あるいは一方で、自転車にセンサーをつけてマッピングする話があったとして、それで自転車整備 計画に役立てようみたいな試みをしたのですが、実験に参加してくれる人は全員男性で自 転車大好きで普段飛ばすような人しか集まらず、俗に自転車研究ではよくありますが、デー タバイアスを肌で感じました。本当に安全に過ごすのであれば、(アメリカにはないので すが)電動ママチャリにつけた方がいいのではと思い、今はその方向でやろうかと思いま す。これは、パッシブに集める手法でございます、本当はせっかくそこで都市のユー ザーとインタラクションができる絶好のチャンスなのに、もっと言えばプロアクティブに 計画に参加してもらえたりそもそもデータ収集に意識的になってもらうチャンスなのに、 みすみすそれを逃すのは勿体無いなと思ってきました。東京はある指標に寄れば、少し古 いかもしれませんが、自転車専用路が10kmしかないのに、自転車に優しいまち世界top10 ということを聞きました、これって、危険という意見を持つかたもいますが、商店街で譲 り合ってるあの状態が実はスマートなんじゃないか、それを例えばデジタルが少しだけお 手伝いする方法はないものかと思い始めるようになりました。

もう一つは先ほど、gitのお話させていただきましたが、じゃあそれと都市計画どうやっ て繋げるのというのは直接的にまだありません。ただ、都市研究の中で僕が最もgit的、 ソフトウェア産業で言われているVCSと関わりがあるのが、中華街だと思っております、 中華街エッセンスが国境を超え、それぞれ個性を持ちつつも一貫してChina Townとして成 り立っている状態は日本の伊勢神社の式年遷宮につながるソフトウェアでの都市OSのよう に感じます。こう行った譲り合いですとか、中華街のOS的なスマートネスは昨今のスマー トシティの議論にあまり出てくることがないのですが、ブルームバーグがNYでやったこと とSidewalksラボがトロントでやろうとしてることを比べるとうっすら見えてきたりもし ます。ブルームバーグの都市整備で成功したと言われてる最大の理由はバックにいる都市 計画コンサルのGehlという事務所だと僕は思っています。Gehlの年代的にはチャールズ・ ムーアと言われる建築家と一緒で、思想としてはバカみたいに観測に重きを置く人たちで す、人件費と時間がかかるのに徹底的に観察してデザインしていく手法なのですが、それ がObservationとデータを照らし合わせることが合致してうまく行ったものかと思います。 それがsidewalkになりますと、そう行ったObservationそもそもデータは見るものであっ て、売っ払うものでないという視点が足りてないのがsidewalksで、実は最近Gehlをコン サルとして入れていたりします。

最後になりましたが、抽象的な話から少し具体的なことをお話させていただければと思い ます。僕の所属グループのプロジェクトのうち、Cityスコープと言われているレゴででき た合意形成プラットフォームがあります。一言で申し上げれば、レゴを使って再開発の影 響を一目で確認し、リアルタイムに大体の都市計画の方向性をテーブルを囲んで議論する プラットフォームになります。これで唯一成功したプロジェクトがハンブルグの移民政策 を草の根で決める際に使われたという実績で。一日400人中東トルコから流れる難民を、 集団合議でアロケーションしたというのがあります。都市計画はほぼ全てにおいて、総論 賛成各論反対ということでして、英語でいうとNIMBYです、その中でこの道具が少しでも 助けになるならやる意味があったかと思っています。 もう一つ民主プロセスの中でテクノロジーが規範・法律的取り決め・マーケットを援護 できるシステムとして既存の意思決定プロセスにリキッドデモクラシーという新しい民主 プロセスを入れるという取り組みをしています。一言でいうと、直接民主と間接民主制を 包含した投票のシステムで、自分の票を分割することで、直接的な政策とい間接的に代議 員に委任することができる仕組みのことです。スマートニュースの鈴木さんなんかが十年 前に提唱したりしています。これはまだ公表できない内容ではあるのですが、これを国の 意思決定プロセスのシミュレーションWSに導入してサプリメンタルに分析材料として計算 をするようなバックエンドを開発しています。国の方と話していて、面白かったので、日 本政府とアメリカ政府を比べると圧倒的に日本の方が審議にかけるコスト・時間が長いと いうことは周知の事実らしくて、だから官僚や霞が関で働かれている方の残業時間が長い とも言われています。そうなのであれば、ちょっとそう行ったリキッドデモクラシーでヘ ルプするとかはありえるかなと思ってやっているのですが、結局何かと言われますと、分 散システムはあくまで中央集権型を包含しつつも、中央に対して何かしら欠陥がある場合 にのみ使えるのではということになります。これだけ日本政府と銀行に信頼が中央に集まっ ている我が国において、そこまでブロックチェーンが必要ではないという反面、過疎化す るおじいちゃんおばあちゃんに対して中央では回しきれなくなった時にこう行った Decentralizedな仕組みが役に立つのかなと思っております。